OL時代に自律神経失調症に悩んだ日々。学生時代の私って暗かったんです。

OL時代に自律神経失調症に悩んだ日々

浮世満理子

学生時代の私って暗かったんです。

とても根クラでなんかこう、友達とも無理してつきあわなくていいや、とか、嫌いな人に無理して合わせなくていいやという思いがすごく強くて、自分の性格だと思うんですが。それで、社会に出て、私が配属されたところは総務的な管理部みたいなところで、いろんな部署の人と会うんです。最初に先輩に言われたのは、「けんかしちゃだめよ、好き嫌いとかやるとやりづらくなるわよ」と言われたので、そうなのか、と思って普通に頑張ったんですが、結局、作り笑いをしていたり、無理をしたりしていたと思います。

とても無理をしていたことが、結果として悪かった

そして、その、とても無理をしていたことが、結果として悪かったと思うんですけれど、会社に入って何年目だったでしょうか、新入社員が入って来て、また一年年を取って、その頃まだ男女雇用均等法もなかったので、一年一年会社にいると、だんだん自分の価値が下がっていくような気がしてたんです。直接的なきっかけはなかったんですが、敢えて言うなら、社内の人間関係がうまく行かなかった。「行かなかった」というよりも、表面的には行ってたけれどすごく無理してた、ということが半分原因じゃないかと思うんですが、朝起きられなくなり、夜眠れなくなり、会社に行けなくなり、電車に乗れなくなりました。
ただ、その当時の私には自分に何が起こっているのかさっぱり分からない。自分に何が起こっているのか、どうしたらいいのか分からなかったので、とりあえず、胃がむかむかするから胃の検査をしようとか、めまいがするから脳の検査をしようとか、あちこち転々とするんですね。
当時、私は何もわかっていませんから、いいドクターに会おうというよりも大きな病院にいけばいいと思っていたんですね。大きな病院なら信頼できるとか。でも、どこに行ってもしっくりこない。「異常がない」とか「気のせいです」とか「疲れです」とか。ところが、そうやって転々として精神科にまわされて、「ストレスですね」と言われたんです。

どうしていいのか分からず途方にくれた

「ストレスですか。。。」そうなんだ、とやっと原因がわかって、もう有給休暇もなくて休めないので、どうやったら治りますか？と聞いたんです。すると先生は、「仕事が原因だから、仕事しなきゃ治るんじゃない」っていうんです。「それじゃ、まだ会社をずっと休むとか、仕事辞めるとかそういうことなんですか？」って。「根本的な解決にはなっていませんよね」って私言ったんですよね。今まですごく明確に答えていたドクターが、「根本的な解決になっていませんよね」って言った途端、ちょっと顔色がかわって、薬出します？っていうんですよね。またかみ合わなくなっちゃう。副作用ありますよって言われて、もらう勇気もなく、どうしていいのか分からず途方にくれたのを昨日のことのように思い出します。

私は家族にも友達にも感じたことがなかった安心感を、
そのカウンセラーと名乗る
異国の言葉も通じない人達にすごく感じた

その後私はアメリカに行ってカウンセリングと心理学の勉強をしました。アメリカには一言で言うと自分が回復したくて自分がセラピーを受けたくて行きました。英語も全然しゃべれなかったし、知り合いも何もなくて怖くて泣きました。でも、行ってみればあちこちにカウンセラーがいて、とても身近な存在で、私を受け入れてくれて、私は家族にも友達にも感じたことがなかった安心感を、そのカウンセラーと名乗る異国の言葉も通じない人達にすごく感じたんですね。
そこが私の原点で、当時カウンセラーになれるなんて思わなかったんですけど、「こういう仕事憧れます。」というと「じゃあやればいいじゃない」っていう。「いやでも、日本ではカウンセラーなんて見たことないし、私には無理です」と答えると、すると、「やってみないとわからないでしょ」って言われたんです。
自分のカウンセラーに後押しされて日本に戻って、まだまだ未熟だったので、沢山勉強してアメリカにも沢山、行ったり来たりしながら、この仕事をしています。もう20年になりました。

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